語林講座 四字熟語編  
 
          文・樋口千夏      
     
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【做牛做马】
牛が田畑を黙々と犂を引いて耕している絵を思い浮かべてください。
牛には辛抱強い働き者というイメージがあります。
「做」は「〜となる」という意味です。
人が「做牛做马」ということは、「牛馬の如く働く」意味です。
とくに「誰かに奉仕する」意味が含まれています。

2009年是牛年又兼闰五月(马月),有“做牛做马”之嫌,于是有的新人节前结婚。
/2009年は丑年で閏五月(馬月)でもあるから、「牛馬の如く」という嫌いがあり、
新郎新婦のなかには春節前に結婚する人もいた。

【对牛弹琴 】 牛に琴を弾いても喜ばれませんよね。
意味は日本語の「猫に小判」に近いです。

辞書によっては「『马耳东风』に近い」と書いてあります。

1)相手が故意に聞き流す場合は、「马耳东风」
2)善意の忠告なのに相手に理解する能力がない場合は、「猫に小判」

「对牛弹琴」に1と2の両方の意味があり、両方の場面で使える言葉ですが、
本来は2の意味であるということを理解してください。

/和他説多少遍他也不明白,別对牛弹琴了。
いくら言って聞かせたところで彼はわからないのだから、話のわからない人に
話すのはよそう。

【吹牛拍马】
この言葉は直接、動物の牛や馬を言ったものではありません。
「吹牛」は「吹牛皮(牛の皮に空気を入れてふくらませて筏にしたことから、
『ほらを吹く』という意味)」、
「拍马」は「拍马屁(モンゴルの人が他人の馬を褒めるのに馬の尻を叩いて褒め
たことから、『ごまをする』意味)」です。
両方あわせて、「大言壮語やごますり」です。

他没有真才实学,都是靠吹牛拍马当上科长的。
/彼は本当の才能も知識もないから、はったりとおべっかで課長になったのだ。