語林講座 四字熟語編  
 
          文・樋口千夏      
     
もどる 低三下四

 今回も数字がはいっている四字熟語を紹介します。
低三下四、ぺこぺこする態度のこと。これは他人の腰の低さを揶揄した言葉です。

現代中国人は滅多にお辞儀をしません。1回お辞儀をするのも軽く見られてしまいます。人と対等に、且つ堂々と話すほうがよいとするからです。ですから日本人の腰の低さを嫌がったり、接客態度を変に思ったりする中国人もいます。

    说话时总是低三下四的。
    /話すとき、いつも卑屈なんです。
    我不喜欢他的低三下四的态度。
    /あの人の腰の低い態度は好きではない。

低三下四は、やり過ぎだというニュアンスですが、もちろん礼儀正しさについて肯定する表現もあります。

    恭恭敬敬:  丁寧だ・礼儀正しい
    毕恭毕敬:  非常に丁寧だ・申し分なく礼儀正しい

 
「*三*四」型の言葉は他にもあります。
  
    不三不四:  三でも四でもない  →だらしない・正業に就いていない・不良
    说三道四:  三やら四やらを言う  →後ろ指を指す・陰口をたたく

 いずれもあまりいい意味ではないですね。三・四という中途半端な数字にこめ られているイメージがつかめるのではないでしょうか?