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得意忘形
「得其意而忘其形」(その意を得てその形を忘れる)を四文字にしたものです。かごを使って掬い取った魚を例にしますと、かごが「形」で、魚が「意」です。かごは魚を得るための道具に過ぎません。中身の本当の意味がわかったら形にこだわらないという意味です。禅問答のようですね。下手な文章でも意味が伝わればいい文章です。気の合う友達とのおしゃべりの中でもこのようなことはよくありますね。
しかし今は「形」は自分のこと、得意のあまり我を忘れる・身のほど知らずという意味で使われています。
A: 他竟然考上大学了。
/彼が大学に受かるなんて思ってもみなかったよ。
B: 难怪他最近得意忘形了。
/道理でやつは最近得意絶頂なんだね。
人に褒められた・勝った・合格した等、他人と比べて自分を過大評価して喜びに浸っているとき、自惚れた表情に気づかないのは当人だけ、でも他人の目には明らかです。
你不要得意忘形。
/得意な顔をするものじゃないですよ。
自分をコントロールしていれば表情には出ません。
「涵养好」(喜怒哀楽を顔に出さない修養を積んでいる)と、自制心がある人のことを中国の人も高く評価します。 |