語林講座 キーワードで勉強する中国語 
          文・林 松涛      
     

BACK
  ー得ー

◆◇どこを褒める

友人に美味しい料理をご馳走してもらったあと、そのお料理を褒めたいとき、
どう言いますか?

すぐに思いつくのは、これでしょう。

 你做的菜真好吃!/あなたの作った料理は本当においしいです

これは、料理(名詞)を褒めるパターンです。

もし作り方を褒めたいなら、どう言いますか?
日本語で言うならば、「作るのが上手ですね」「作るのが速いですね」〜

ここで「得」が登場します。

 你做得真好!/作るのが上手ですね
 你做得真快!/作るのが速いですね
 你做得真好吃!/作るのがおいしいですね

つまり、

 動詞 + 得 + 形容詞 / 〜する のが 〜だ

他の例は、

 運転: 你开得太快了!/運転するのが速すぎます
 寝る: 我睡得很晩。/私は寝るのが遅いです
 話す: 你说得真好!/お話しするのが上手ですね

  ◆◇目的語の場所

以上の例文には目的語が出ていません。
たとえば、話す場合、いったい何を上手に話すか、
その「何」はどこに置くべきでしょうか?

ここでは「何」を「日本語」とし、
「日本語を話すのが上手ですね」といってみましょう。

3つの言い方ができます。
 1)你说日語 说得真好!
  繰り返し型:あなたが日本語を話す・話すのが上手だ。  
 
 2)你的日語 说得真好!
  「何」を 主題 にする型:あなたの日本語・話すのが上手だ。 

 3)你日語 说得真好!
  動作主を主題にする型:あなたは、日本語を話すのが上手だ。

   3つのパターンの共通点は、後半の「説得真好」という形を守るところにあります。

例文を挙げましょう。

 你的四川菜 做得真好吃!/あなたの四川料理は作るのが本当においしいです
 你开車 开得太快了!/あなたは運転するとき、運転が速すぎます

◇◇ステップアップ

上記のような直訳は、練習するときに頭の中で置き換えると、語順を覚えるのに役に立ちます。 繰り返し練習して3つのパターンを頭に入れてください。

ただし中国語として特徴のある言い方は、日本語にするときは直訳だと不自然になります。 翻訳するときは自然な日本語にしましょう。

  翻訳例: 四川料理を本当に上手に作りますね
 翻訳例: 運転が速すぎます

最初に挙げた「料理を作るのが、上手/速い/おいしい です」についても同様です。
「上手に/スピーディーに/おいしく 作ります」といった訳をつけたほうがいいでしょう。
逆に、自分の頭に浮かんだ日本語を中国語で話すときにも、すぐに置き換えられるようにもなります