樋口 |
はじめてインタビューをします。ちょっと緊張しますね。 |
林 |
私もです(笑)。 |
樋口 |
では、初心者のために一つ聞きますが、
これから中国語を勉強する場合、どうすればよいのでしょうか。 |
林 |
うーん、中国語を始めるには、いろんなやり方があります。
多くの方は、市販のテキストを読んだりラジオ講座を聴くのですね。
ただし今まで独学の人を見てきましたが、いくつか問題があります。
1つは発音をマスターするのが難しい。
もう1つもっと気になる点は、会話ができない。
話そうとしても文法が先に出てきて話せないんです。
文法の知識はかえって話す妨げになります。
そもそも、独学すると、話す相手がいなくて、フィードバックがないので、
会話となっていないからですね。
それからもう1つは根気ですね。
普通の方は、なかなかモチベーションを保てません。
じつは、1年ぐらい独学してとても上手な学生が何人かいます。
どうやって勉強してきたのを聞くと、毎日ラジオで中国語の講座を聞くか、
電車でCDを聞くそうです。
さらに趣味はなんですかを聞くと、「マラソン」だったりして(笑)。
やはり、根気のある方ですね。 |
樋口 |
その方はどうして教室にくるのですか。 |
林 |
会話しないと上達できないと限界を感じたそうです。 |
樋口 |
私みたいな怠け者は、やはり仲間と先生を見つけて
一緒に勉強するほうがよいみたいですね(苦笑)。
それでは、教室の話に移りましょうか。いま、1クラス何人ぐらいですか? |
林 |
5人くらいです。 |
樋口 |
どんな目的で通う方が多いのでしょうか? |
林 |
統計したことがなかったが、イメージとしての話しかできません。
十年前、教室がはじまったばかりのとき、
わりと中国文化が好きで勉強する方が多かった。
いまは目的がさまざまですね。
3分の1は仕事上、中国語となんらかの関係があって、
いつか中国語が必要になるのでその準備のために、という方たちです。
仕事上で英語を使う方が多いです。
すぐにというわけではないので割と余裕をもって勉強しています。
3分の1は、中華ワールドに興味を感じている方です。
お茶とか二胡とか、あとは歌手やスターにはまっている方とか。 |
樋口 |
楽しそうですね。 |
林 |
そうですね。皆いっしょにコンサートに行ったりして。 |
樋口 |
うらやましい。
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林 |
残りの3分の1は、それぞれ色んな理由をもっていますね。
1年後の留学、赴任、夫の転勤などなど。
あと、奥さんか旦那さんが中国人の方も何人かいます。 |
樋口 |
え?!どうして家で勉強しないですか。 |
林 |
関係が近すぎると、かえって教えにくいからでしょうね。 |
樋口 |
近所の人が多いですか? |
林 |
そうでもないですね。一番多いのは大江戸線・丸の内線の沿線、
特に新宿の西側の荻窪方面に住んでいる方です。
会社帰りに教室に来るからです。
でも、遠くから来ている方もかなりいます。たとえば大宮・蓮田・船橋から。
いずれも会社員の男性です。鈴木さんは、大宮からですよ。 |
樋口 |
え?!びっくりした。そんなに遠いですか。
あの方はもう長いですよね。 |
林 |
はい。2000年からかな、初心者クラスから始めたのです。
そのときは、中野に住んでいました。
その後は、会社に中国関係の仕事を任され、北京へ転勤、
日本に戻ってからまた教室に復帰したのです。 |
樋口 |
鈴木さんは、一番長い方ですか。 |
林 |
いいえ。もっと古いのは、小林さんです。
私の似顔絵を描いてくれた方です。 |
樋口 |
10年前の林さんに似ていますね。とくにあの寝癖・・・(笑)。
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林 |
そうですね。 |
樋口 |
どんな年齢の方が多いのですか。 |
林
|
20~40代のサラリーマン・OLです。
と言っても、20代はやはり少ないですね。
私が30代前半のときに、教室を始めました。そのとき、20代が多かった。
いま、一緒に平均年齢も10歳ぐらい上がりました。
でもいま、教室に若い先生もいますから、もっとたくさん若い人に来てほしいですね(笑)。 |
樋口 |
新聞やニュースによると、いまどきの20代は海外への興味がうすいそうです。
それも関係あるのではないでしょうか。 |
林 |
そうかもしれませんね。経済的な理由もあるでしょう。
ぜひ彼らがもっと未来志向で頑張ってほしいですね。 |
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